里山再生プロジェクト活動記録


「イノシシの巧みな生活ぶりを踏まえた被害対策」受講報告

講演「イノシシの巧みな生活ぶりを踏まえた被害対策」受講報告

           PJTリーダー 加藤克巳(報告)

 

しまもと環境・未来ネット公開講座 2018(平成30年)11月11日(日)

島本町ふれあいセンター

 

兵庫県立大学・横山真弓教授(兵庫県森林動物研究センター研究部長)の講演会を聴いてきました。

横山教授は兵庫県の官民あげての「ストップ・ザ・獣害」プロジェクトに参画されています。

今取組を継続しないと被害が拡大することを講演されました。

 

以下講演の内容をQ&Aでまとめました。

 

Q)イノシシって動物の分類ではどんな動物?

A)哺乳類(哺乳綱)、偶蹄目、イノシシ科です。

  ブタの祖先、同種で、ヒトと同じ哺乳類です。

 

Q)どのくらいの大きさですか?

A)頭胴長 110~160㎝ 体高 60~75㎝ 体重 50~150㎏

 

Q)柵があるのに、どうして畑に入るの?

A)20㎝あれば下から潜り込みます。また1.2~1.5mを助走なしで跳び越えます。

  70㎏を持ち上げます。

  通常はくぐり抜けます。

 

Q)光、音、匂いなど対策グッズは効果あるの?

A)学習能力が高く、1~2回で安全と分かると、全く効果がありません。

  また警戒心が強く、いつもと違うものにはなかなか近寄りません。

 

Q)どこで子どもを産んだり、生活しているの?

A)安全と分かればどこでも、川の近くなど好き。シダの葉っぱでふかふかベッドも。

   ねぐらはしょっちゅう変えます。

 *生活圏にえさ場、寝床、水場、ぬた場があります。

 

Q)群れで行動するのですか?

A)母系家族で行動します。平均4頭産みます。オスは1年ほどで群れから離れます。

 *親5頭と子ども(うり坊)20数頭の30頭近い群れも(インターネット)

 *うり坊の縞は生後4か月程度で消えます。

 *成熟が早く、2歳で出産を始め、毎年産みます。6~10年の寿命で、4頭の

  半分が生き残るとしても繁殖力が強いです。

 

Q)行動範囲はどのくらいですか?

A)生息地で異なり、里山付近では半径数百m内(インターネット)ともいわれ、

       環境が良いとあまり移動しません。  

   *長岡京市(東西約6㎞、南北約3.5㎞、ベニーカントリー~河陽が丘…約2,5㎞)

 

Q)どんな対策をしたら農作物被害を防げますか?

A)電気柵はメンテナンスが重要ですが効果があります。

  金網を高さ1.2m以上にして下の部分にスカートをつけるなどしっかり設置すれば

  大丈夫ですが、メンテナンスしないと破られます。

  シカは1,8m必要です。

 

Q)どんなものを食べますか?

A)雑食性で植物ではキノコ、タケノコ、ヤマイモ、クリ、ドングリ,木の根、

    動物ではミミズ、カニ、カエルなどを食べます。

    また、イネやサツマイモ、タケノコなどの農作物に被害を出します。

 

Q)日本中のイノシシによる被害額はどのくらいですか?

A)①イノシシ 2.2億円  ②シカ 1.9億円  ③アライグマ 0.6億円

 

Q)どんな時に人を襲いますか?

A)12月~2月の交尾期に多いです。

  出産は5~6月、授乳のため餌が多く必要になり、夏にかけて里に下りてくる例が多いです。

 

補足   狩猟期間は11月15日~2月15日までの3か月間です(鳥獣とも)。

参照   環境省キャンペーン 

      いま、獲らなければならない理由(わけ)-共に生きるために-

写真   イノシシのオブジェ  長岡京市里山再生市民フォーラム



これまでの活動


2013.7.28    2013年度第2回西山ファミリー環境探検隊

2013年7月28日(日)

時間:9時~12時 

西山森林整備推進協議会主催

 

参加者 72名    

公募参加者 親子39名

京都府立大学森林ボランティアサークル「森なかま」24名

 

7月に入ってから猛暑がつづき、今日もうすぐもりとはいえ、京都の日中最高気温は35度に達しました。9時30分集合、体操の後、4班に分かれて西代橋周辺で活動しました。

今回は看護師さんにも参加していただきました。

 

1)紙芝居・・・京都府立大学 

ある日、家の水道の水がとまり家の前の川の水が流れていません。

外にでてみると、森の木のおじさん達が、住み心地が悪いので、引越ししようと歩いているのに

出会います。

水に関するクイズをといて、森の木のおじさん達を引き止めることができるでしょうか。

 

2)水鉄砲づくり

筒は真竹、棒の部分はすぐ近くで採取した黒竹です。

真竹切り、穴あけ、布巻きとむつかしいのですが、学生さんの個別指導でなんとかできました。

川遊びの達人・柳沼さんが5m先を左右に横切るのをめがけて、水をかけました。

ダンボールの的を作って遊んだ班もあります。

 

3)ほたるの水路見学

新しく第2外環の完成後できた水路で、ほたるのえさになるカワニナを入れています。

 

4)川遊び

ほたる水路のちょっと上流部は生物が一杯。

サワカニ取り、網でさかなすくい、水鉄砲で水かけ、胸までぬれる子も何人かいて大騒ぎ。

みみずを食べるサワカニを見て、びっくり。

あっという間に40分経ちました。

 

5)すいか、きゅうり

朝一番に地元農家の方にきゅうり70本を届けていただきました。

それと4個のスイカを川で冷やしておきました。キュウリは塩をふって丸かじり。

すいかはどれも甘くて、暑さの中で水気の多いくだものは本当に何よりでした。